● 人と文化の輝くまちづくり(長野県小布施町)
長野市に隣接する小布施町は、かつてはこれといった観光資源の無い町で
した。しかし、現在では、葛飾北斎の40点余の肉筆画を展示する北斎館を
中心とした景観整備と、住民参加によるまちづくりにより、年間100万人
以上の観光客が訪れる活気ある町へと変身を遂げました。
葛飾北斎と小布施町の関係は、当時の豪商、高井鴻山(こうざん)の招き
で、北斎が晩年小布施町を訪れ、計3年半にわたり滞在して多くの肉筆画を
残したことに遡ります。北斎館は、北斎の肉筆画を展示する日本唯一の美術
館として1976年に建設され、小布施の名前を全国に知らしめることにな
りました。この北斎館の成功を機に、小布施町は周辺の景観整備をすすめて
いくことになります。
唐沢彦三町長は、「宅地造成事業で誕生した小布施の新住民と、古くから
小布施に住む住民が触れ合えるようなテーマを探していた。結果として『北
斎』になり、観光地になった。最初から観光地をつくろうとしていたわけで
はない。」と述壊します。住民の発想や意識を積極的に育て、住民と町が協
力してアイデアを出し合う住民参加のまちづくりが推進されました。
その中で注目されるのがア・ラ・小布施です。これは、町の商工会のメン
バーを中心に1993年に設立された第3セクターで、住民の参加のもと、
地元の新鮮な野菜や果物を即売する「栗どっこ市」や、土蔵を再生した宿泊
施設「ゲストハウス小布施」の運営、「小布施国際音楽祭」「北信濃小布施
映画祭」の支援など、各種イベントを通じて小布施の魅力を内外に発信して
います。代表である市村良三氏は「ここは古くから町人の町で、根っからお
客さんが好きなんですよ。」と、住民主役が成功した理由を説明します。
北斎館を中心とした景観整備と、住民参加のまちづくりで発展した小布施
町。二人の観光カリスマが奏でるこれからの小布施も、大いに楽しみです。
※ 小布施町の様子
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2003/0424k.html